最近スタートアップの経営者の皆様の間で英語学習ブームが来ているみたいです。
基本的な文法やボキャブラリーなどは皆様の自主学習にお任せするとして、本日は英会話スクールでは教えてくれないシリコンバレーで多用されるグロースハックやスタートアップ関連用語を26個紹介致します。
(growth hack japan含む)日本のサイトでも「横文字連発されて何言ってるかわかんねぇよ」という状況は多々あると思うので、英語はどうでも良いと言う方も是非ご覧下さい。
スラッと会話に出てくるとかっこよく見えちゃうこと間違いなし!!!
Hack
読み:ハック
意味:日本語におけるハッキングの意味とは異なり、既存のシステムの裏をかいて改善を加えることを意味する。
用法:
Airbnb hacked craigslist to allow its users to post links on craigslist.
(Airbnbは、(APIを提供していなかった)クレイグスリストをハックしてリンクのポストを可能にした。)
Growth hack
読み:グロース・ハック
意味:定義は様々。高度なデータ解析や高速のPDCAサイクルに基づいて絶えず改善を加え、拡散しやすい仕組みをサービスに埋め込む的な意味でよく使われる。海外では、有名企業のグロースを担った経験なしにグロースハッカーを名乗ると、ディスられる。
用法:
Most of the self-claimed “growth hackers” are no more than traditional marketers.
(自称グロースハッカーのほとんどは旧来のマーケターに過ぎない。)
参考記事:
「グロースハックとは」 FB、Twitterの成長請負人が語るあなたの考えを覆すグロースの真実
Viral
読み:ヴァイラル
意味:主にソーシャルメディアをチャネルとして急激な拡散を見せるサービスやコンテンツを形容する。口コミはユーザーが自発的に行うものであることに対して、ヴァイラルはサービスを利用すると必然的に拡散する仕組みを指す。
用法:
Zynga hacked Facebook to go viral.
(ZyngaはFacebookのAPIを利用して、バイラル効果を実現した。)
参考記事:
「グロースハック前に避けて通れない「ピヴォット」 10の種類と成功例」内、「⑧エンジン・オブ・グロース・ピヴォット」を参照
WOM
読み:ワード・オブ・マウス
意味:口コミ。バイラルとの違いは本記事内「Viral」を参考。
用法:
Products that spread through WOM tend have higher user engagement rates than viral effects.
(バイラル効果で成長したプロダクトよりも、ワードオブマウスで拡散したプロダクトの方がユーザーのリテンションは高い傾向にある。)
Dogfooding
読み:ドッグフーディング
意味:ユーザー目線を忘れない為に、自分が作ったプロダクトを使い抜くこと。
用法:
You should spend more time dogfooding if you want to know how users are using your app!
(ユーザーの立場に立ちたいなら、ドッグフーディング)
MVP
読み:エム・ブイ・ピー
意味:「Minimum Viable Product」の略。核となる最小限の機能のみを備えた、開発初期に生まれるプロダクト。プロトタイプと混同されるが、プロトタイプはあくまでMVPのひとつ。野球やサッカーのあれとは関係ない。
用法:
MVP is an essential aspect of Lean Startup.
(比較的工数をかけずに制作出来るMVPは、リーンスタートアップの本質的要素のひとつだ。)
参考記事:
Iterate/Iterative
読み:イタレイト/イタラティブ
意味:反復して実践する。形容詞の「Iterative(イタラティブ)」は、何度も繰り返すことが出来るという意味。Lean Startupやグロースハックの文献を読んでいると頻繁に登場する。
用法:
We can attribute the success of Silicon Valley to the fact that it is uniquely iterative.
(シリコンバレーの成功は、前例にならって何度も反復して開発と改善を進める独自の文化に由来する。)
Scalable
読み:スケーラブル
意味:ビジネスの規模が増した時、変わらずユーザーのニーズを満たし続けることが出来る状態。規模が増した時、サービスの有用性が増すことを指す場合もある。
用法:
This service looks great, but doesn’t seem scalable.
(このサービスは一見素晴らしいが、ビジネスの規模が増したときに変わらずユーザーのニーズを満たし続けることが出来るようには思えない。)
Pivot
読み:ピヴォット
意味:プロジェクトやプロダクトの方向性を一部、もしくは全体を変えること。事業以外にも、日常会話の中で使われる。
用法:
Let’s pivot the discussion.
(議論の方向性を変えましょう。)
参考記事:
グロースハック前に避けて通れない「ピヴォット」 10の種類と成功例
Genchi genbutsu
読み:ゲンチ・ゲンブツ
意味:現地現物。オフィスで頭ばかり働かせてるのではなく、外に飛び出して実際にユーザーの意見の抽出に務めること。リーンスタートアップ内のコンセプトのひとつ。
用法:
Startups should emulate the Toyota’s genchi genbutsu policy.
(スタートアップはトヨタを見習って、オフィスで頭ばかり働かせてるのではなく、外に飛び出して実際にユーザーの意見の抽出に務めるべきだ。)
Metrics
読み:メトリックス
意味: (重要)指標
使い方:
Don’t focus on vanity metrics like total downloads.
(総ダウンロード数のような意味の無い指標に焦点を当てるな。)
Engagement
読み:エンゲージメント
意味:ユーザーがプロダクトに従事没頭していること。またその度合い(high or low engagement)。「Engage metrics/rates」で、リテンションにまつわる指標を指す。
用法:
Our users demonstrate high engagement rates.
(ユーザーは、かなりサービスを使い込んでいる。)
参考記事:
グロースハックはマーケティングよりもプロダクト開発に焦点を当てなければいけない
オンスクリーンVS.サイドドロワー【アプリのエンゲージメントを半減しうるUIに関する決断】
クオリティが高すぎるダイレクト・トラフィックを取り逃さない5つのコツ
継続ユーザーを増やしたいなら、まずはユーザーを「調教」しよう
Validate/Validation
読み:ヴァリデイト/ヴァリデーション
意味:定性・定量的なデータを使って正当性を実証すること。
用法:
This data validates our first hypothesis.
(このデータは、私たちの最初の仮説が正しかったことを立証する。)
AARRR
読み:エー・エー・アール・アール・アール
意味:ウェブサービスやアプリの成長を考える上で重要なコンバージョン指標の見方。Acquision(ユーザー獲得)、Activation(初回体験)、Retention(継続利用)、Revenue(収益)、Referral(紹介)の頭文字を取った語。
用法:
You should categorize conversion data into AARRR.
(AARRRに分けてコンバージョン指標を考えるべきだ。)
参考記事:
「AARRR」 今更だけど絶対抑えておくべきグロースハッカーのコンバージョンの見方
Funnel
読み:ファネル
意味:じょうご。「Funnel Analysis」でファネル分析。ファネル(じょうご)とは入り口から出口にかけて徐々に空間が狭まっていく円錐状の器具を指し、ファネル分析はそれに喩えてユーザーが入り口から目的達成までの各プロセスのどこでどれだけ離脱しているかを検証する為に使われる。
用法:
Funnel analysis often reveals how a seemingly simple process is actually made up of several unique steps.
(ファネル分析を行うことで、一見シンプルなプロセスがいくつかのステップによって構成されていることが分かる。)
参考記事:
「Pinterestのグロースを支える4つの分析テクニック」内、「コンバージョンファネル」を参照。
Cohort
読み:コホート
意味:共通の特徴を持つ対象をグループ化したもの。「Cohort Analysis(コホート分析)」は、サインアップ時期別にユーザーを振り分けて、各グループ間のアクティベーションやリテンションにどのような影響があったかを分析する為に使われる。性別や位置情報等のその他の共通項を使うことで、より効果的な分析が可能になる。
用法
With this cohort analysis, we found out that users who signed up during the 2nd week of May experienced an unusual low engagement thereafter.
(このコホート分析により、5月第2週にサインアップしたユーザーは異常に低いエンゲージメントを見せていることが発覚した。)
Walk-through
読み:ウォークスルー
意味:アプリやウェブサービスの初回体験時に現れる利用ガイド。チュートリアルとも呼ばれ、この利用ガイドの導入の仕方によってその後のユーザーの動きに大きな影響が出ることが多い。
用法:
A good walk-through is natural and doesn’t interfere with user actions.
(良いウォークスルーは、ユーザーのアクションを邪魔しない。)
参考記事:
継続ユーザーを増やしたいなら、まずはユーザーを「調教」しよう
ブックマークアプリPocketのAA(RRR)の悪いとこ7個と良いとこ4個
絶対参考にしてほしい、Dropboxに負けないTumblr.の秀逸なユーザー登録UI
「グロースハックとは」 FB、Twitterの成長請負人が語るあなたの考えを覆すグロースの真実
もう一つのグロースハック条件「認知的負荷最小化」5つのポイント
Lean/Lean startup/Lean UX
読み:リーン
意味:無駄が無く、効率的な様。「Lean Startup(リーンスタートアップ)」や「Lean UX(リーンUX)」は、ユーザーの欲しくないものを作ってしまう無駄を省くことを目的としている。
用法:
Startups must think big and act lean.
(夢は大きく持ちながら、無駄の無い効率的な開発を行うことがスタートアップには求められる。)
参考記事:
新規事業に失敗したくないなら絶対見て欲しい、誰でも3分で分かるLean UXと4つの基本ステップ
Paradox of choice
読み:パラドックス・オブ・チョイス
意味:消費者はより多くの選択肢を求める一方で、いざ選択肢を目の前にするとどれか1つを選べないという逆理。
用法:
Many users ended up leaving the sign-up page. Maybe too many sign-up options are causing paradox of choice.
(多くのユーザーがサインアップページで離脱している。サインアップ方法の選択肢が多すぎて、ユーザーはどれか1つを選べなくなってるのかもしれない。)
Sharing economy
読み:シェアリング・エコノミー
意味:共有経済。本来であれば非可分とされた私有財産やサービスをウェブの力を利用して共有し、より効率的な消費を促進する概念。AirbnbやLyftが有名。
用法:
Sharing economy services like Airbnb are changing the ways Americans consume goods.
(Airbnbのような共有経済型サービスは、アメリカ人の消費行動を変えつつある。)
参考記事:
シリコンバレーの最新トレンドを先取り!「共有経済」を駆使したサービス事例6選
まだまだあった!共有経済モデルのウェブサービス 6選【第2弾】
グロースハックの代名詞Airbnbのトイレ版Airpnpがアメリカで話題沸騰中
Disrupt/Disruption/Disruptive
読み:ディスラプト/ディスラプション/ディスラプティブ
意味:既存の市場、産業、技術を駆逐し、より効率的で価値のある代替物を提供する。イノベーションよりも破壊的。
用法:
In the near future, Airbnb may disrupt the whole hotel industry.
(Airbnbは、近い将来ホテル産業全体に取って代わるかもしれない。)
Lean in
読み: リーン・イン
意味:キャリアでの成功を勝ち取るため、リスクをとること。Facebook COO Sheryl Sandberg氏の同名著書より、特に女性を主語に使われる場合が多い。
用法:
Maria was not afraid of leaning in despite the Silicon Valley’s notorious gender discrimination.
(シリコンバレーの性差別問題にもかかわらず、マリアはキャリアでの成功を勝ち取るため、リスクをとることを恐れなかった。)
Uberized economy
読み: ウーバライズド・エコノミー
意味:オフラインに存在するニーズをモバイル端末を利用して集積し、ワンクリックで効率的にニーズの解消を可能になった社会。スマホアプリひとつでハイヤーを配車出来るUberを語源とする。
用法:
The rise of Uberized economy has changed the fundamental aspects of labor market.
(モバイルひとるで手軽にオフラインのニーズを満たせるようになったことで、労働市場が根本的に変わった。)
Thought leader
読み:ソート・リーダー
意味: 今後の方向性を示す指導者。もはや使い古されて誰か先進的ぶってる人間をバカにする際にも使われる。
用法:
Who will be the next thought leader after Jobs?
(スティーブ・ジョブズの次ぎにくる思想的指導者は誰になるのだろうか?)
Social graph
読み:ソーシャル・グラフ
意味:ソーシャルメディア、特にFacebook上の友人関係。
用法:
Having a good social graph is meaningless in business unless you establish solid relationship of trust in real life.
(固い信頼関係を持っていない限り、Facebook上でいくら多くの人とと繋がってても無意味さ。)
SoLoMo
読み:ソロモ
意味:「Social-Local-Mobile」の略。ソーシャルメディア、位置情報、モバイルデバイスの組み合わせの重要性などを説く際に使われる。
用法:
Foursquare is a great example of services that understand the significance of SoLoMo.
(フォースクエアは、ソーシャルメディア、位置情報、モバイルデバイスの3つを巧みに使いこなし良い例である。)
最後に
やっぱり会話に出されたら鬱陶しいかもしれません。