LEANにおいて開発者が陥りやすい誤解5選

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@:はじめに

巷では、LEANと名のつく本やWEBサイトが乱立している。

このシートの様にLEANに関しての概念を理解するのにわかりやすいものもあります。

10分でわかったつもりになるlean start up ~リーンスタートアップって何ですか?~
しかし、表層のみの理解だとはまりやすい、実践の中での5つの落とし穴に関して解説します。

1:失敗やユーザー減少を恐れる

試行錯誤という言葉の後ろの二文字の”錯誤”という言葉は、誤った事という意味です。
言い換えれば試すということは、誤った事をしてしまう事にも繋がります。LEANにおいては失敗する事が正しいのです。

失敗をする事やユーザー減少が起きてしまう事も、最短で結果を出す為の一つのファクターとなっています。

良かれと思って行った結果や、確信を持って実施した挑戦が失敗になると、”元のままが一番”といった感情や”これが完成形だ”という思考停止状態に陥りがちです。

しかし、失敗する事を恐れてはいけません。そこで歩みを止めず、失敗した理由に対して仮説を立て、次の施策を実施する事が大切です。

2:多くの指標に埋もれる

いざLEANを実施すると最初にぶち当たるのが、どの指標を参考とすべきか?と言う問題です。

滞留時間、離脱率、クリック率、購買率や購入金額、使っているブラウザやPC環境、アクセスしている地域、アクセス時間帯・・・などチェックする数値が多ければ多いほど埋もれがちです。

ゆくゆくの検証の為に多くのチェック項目のデータをとっておく事は大切な事です。
しかし、初期段階において1つ1つの数値に適した施策をうつという事は時間の浪費です。

全ての結果を良い方向に持って行きたいと思うのは、人の常です。

しかし、全ての指標を右肩上がりであげる事は不可能という事を念頭におきましょう。開発を実施する上では、検討の中心とする軸は最初に決める事が鉄則です。

多くの数値を見返す時間があれば、それらの時間を集めて、新たな検証の作業に活用しましょう。
 

3:機能をすぐに作る

ツールやアプリケーションの開発初期段階であれば、どの機能を盛り込んでからリリースするか?という事が一番の悩みではないでしょうか?
そうした際に、頭の中を占めてしまうのが”とりあえず作ってみてから考えよう”という作りたい欲求です。

この欲求は、手を動かし全く誰も使わない機能をたくさんつくり無駄な時間を浪費して初めて完治する非常に困った病です。

デザイナーやプロデュースする人から”まだ、手を動かさなくていいよ!”と静止された事がある人や”これは・・・。まだいらないかな。”といわれた事がある経験のある人は要注意です。

LEANを実施する為には、ターゲットとなる人に対してあるピンポイントに対して、どういう事をすると悩みが解決されるのか?というところに軸足を置き検討する事が重要です。
ターゲットに対して提供する機能がたくさんあったとしても、そのユーザーが全ての機能を使って試してくれる訳ではありません。
むしろ、最初の1・2機能を試して見て使えないと判断されれば、良くてデスクトップの肥やし、悪くて完全消去されてしまいます。

もちろん拡張性のない作り方をしてしまうと後々改変に倍以上の作業がかかってしまう点もあります。しかし、多くの機能を作る余裕があれば軸とする機能に対してより精度や使い勝手を良くする事の方が重要です。

4:オリジナルの検証を行う

日本の格言の中で、『守・破・離』という言葉があります。

詳しくは:厳しい師匠にはワケがある? 上達の秘訣「守破離」の意味を知ろう をご参照いただきたいのですが、本格言において、”守”は”基本に忠実に行う事”という意味になります。

ツールを開発したり使ってみて検証をしてみると、当初の予測とは異なる結果になる事が多々あります。そうした際に、期待が持てる数字や細かい結果の方に目を向ける事なく、基本にたちかえり検証を行う事が重要です。

5:急成長の為の方法だと思う

LEANにおいて、もてはやされるのは“急成長神話”です。

“多くの施策が成功し、半年間で500%のユーザ増に成功”
“アプリが2週間で100万DLを突破!”などもちろん素晴らしい結果を伴う事もあります。

※本項目はhacking growthに執筆された記事(原題:Building Great Products – From Purpose to Habits by Josh Elman )を基に筆者が執筆したものになります。

Hacking growthにおいては、growth hackが急成長や劇的な改変の為だけではないと記載されています。
たとえば、Linked inやTwitter がgrowth hackを実践していないかというと、そんな事はありません。
日本でいえば、Yahoo Japan や Lineもやり方の一つとして実施しています。

じゃあ、新サービスや現サービスにおいて爆発的な成長を求めているか?というとそうではありません。
(もちろん、最終的には全世界に波及する様なサービスというモチベーションでサービスを考えられている場合もありますが。)

じゃあ、Growth hackは必要ないか?というとそれもまた異なります。

成長だけではなく、現サービスにおいての持続可能性を高めると言った事や親和性を損なうことな最適化を行う、といった際などに活用しています。

上記はgrowth hack に関してですが、Leanにおいても急成長の為だけの方法ではないと言えます。あなたが活用したい物やサービスが、途轍もなく大きかったとしても
“うちのサービスには、LEANは活用できないな”

と思考停止してはいけません。
必ずあなたの力になります。

+α(やっぱり)大切なのは、やはりコミュニケーション

コミュニケーションも必要不可欠な要素です。

TheNextWeb においては、現実のグロースハックは、コミュニケーションをハックする事だと述べています。

(growthhack japan記事:グロースの前に絶対欠かせないコミュニケーションハック
是非上記記事もご一読頂き、”男は黙ってコードで語る”といった侠気あふれるプログラマーさんも周りとの連携を高めましょう。

まとめ:

上記の様に、LEANを実践する中でも落とし穴があるという事はご理解いただけたと思います。

特に、3番のすぐ作ろうと思うな に関しては、LEANのすぐに試すといった部分と相反していると思われがちです。

しかし、軸を決めたり仮説をたてないで作成してしまえば、誰にも使われない価値のない物となる点を忘れてはいけません。

是非LEANの落とし穴にはまる事なく、最短でゴールに向かいましょう。





Author Profile

東雲八雲
 

SFCを2010年卒業。塾長賞受賞。
専門領域は、ビジネスコンサル・デザイン。NTTデータにて金融事業を企画・運営後、ジャーナリスト団体、『ワードストライク』を立ち上げる。ITブログメディア growth hack japanやCurazy(台湾版)編集長を行う。

 

8kumo

Author: 8kumo

SFCを2010年卒業。塾長賞受賞。専門領域は、ビジネスコンサル・デザイン。NTTデータにて金融事業を企画・運営後、ジャーナリスト団体、『ワードストライク』を立ち上げる。ITブログメディア growth hack japanのライターや、Curazy(台湾版)の編集長を行う。

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