「6つの自由が無料でついてきます。」

このキャッチコピー、何の広告文か御存知ですか?

Apple製品のファンであればお気づきになった方も多いでしょう。

実はこれ、アップルが6つの人気アプリ(iPhoto、iMovie、GarageBand、Pages、Numbers、Keynote)を無料で提供すると発表した際のキャッチコピーなんです。

catchy

アップルといえば、商品ラインナップもさながら、各商品やサービスにつけられたキャッチーなフレーズでも有名。

プレゼンの名士、スティーブ・ジョブズの遺産と言ってもいいでしょう。

では、なぜアップルのキャッチコピーは人々を魅了するのでしょうか?

そしてなぜあなたのサービスのキャッチコピーはイケてないのでしょうか?

ネットの発達に起因して情報が出ては入っていく今日、「一文で人々の心を掴む」重要性はこれまで以上に増しています。

本日は、「6つの自由が無料でついてきます。」やその他有名キャッチフレーズから見える「売れるキャッチコピー」の3つの秘密を紹介します!

「感情」が足りない

実生活で感情を表に出す人はあまり好かれません。

冷徹で無表情も困ったものですが、あまり激しく感情を顕にされても聞いてるこっちが疲れてしまいます。

一方で、キャッチコピーに「感情」を表すことは人の心を掴む上で非常に有効な手段と言えます。

「ファイト、一発!(リポビタンD)」

「24時間戦えますか。(リゲイン)」

ご覧のように、感情の表し方はキャッチコピーによってそれぞれです。

「ファイト、一発!」のように直接的な表現もあれば、リゲインの「24時間戦えますか。」は「生きる・生活する・仕事する」という動詞をあえて「戦う」に変換することでより強い感情をキャッチコピーに込めています。

なにも感情が効果的に働くのはエナジー飲料に限ったことではありません。

資生堂 TSUBAKIのキャッチフレーズ「日本の女性は、美しい。」は、「キレイ・可愛い」といった日常的に使われる言葉を「美しい」に言い換えることでより強い感情を表しています。

「美しい」の前に読点(≒一呼吸)を入れることで、読点以降のメッセージがより際立っていることにも注目です。

アップルの「6つの自由が無料でついてきます。」も一見冷静なメッセージに思えますが、「便利・人気アプリ/ソフトウェア」という言葉を「自由」というメッセージ性の強い単語に言い換えているところはさすがです。

長ったらしい

「画像編集、動画制作、音楽制作、文書制作、表計算、プレゼン制作の6つの機能が無料でついてきます。」

もしアップルの新サービスにこんな広告文がついてきたらどうでしょう?

長ったらしくて、一文字一文字追う気にもなりませんよね。

今のはちょっと大げさな例でしたが、前述のTSUBAKIのキャッチフレーズも「日本の女性の髪は、美しい」だったらだいぶ印象が違うことをお分かり頂けると思います。

キャッチフレーズの真髄は人の目に留めることです。

アプリの機能やシャンプーの広告であることは二の次。

キャチフレーズ以下に説明として記述すれば問題ないわけです。

商品の魅力や性質を伝えたいばかりに無駄に広告文が長くなっていないか、皆様もチェックしてみましょう。

数字が足りない

キャッチコピーを見かける歳、よく数字が含まれていることに気づいたことはありませんか?

「6つの自由が無料でついてきます。」はもちろん、実は本記事のタイトル「あなたのキャッチコピーがイケてない3つの理由」にも意図的に数字を埋め込んでいるんです。

キャッチコピーに数字を含む効果としては主に以下の3つが挙げられます。

  • ・具体性を持たせる

「1ヶ月でびっくりするくらい痩せました」より「1ヶ月で3kg痩せました」の方が具体的で信用性が高まります。

  • ・簡潔さをアピール

「あなたのキャッチコピーがイケてない3つの理由」のように数字が少ない場合、悩みや課題を簡単に解決することがアピールできます。

  • ・興味をそそる

「3つの理由」って何?「6つの自由」ってどういうこと?と、広告を受け取るユーザーの興味を惹きつける効果があります。

もちろん「1ヶ月で3kg」のような場合は、数字が事実に裏付けされている必要があります。

むやみやたらに数字を使っては、かえってユーザーの信頼を損ねる可能性もありますからね。

マーケティング担当の皆様も、既存のキャッチフレーズに魅力を加える数値が存在しないか、一度データを洗い出してみるといいでしょう!

まとめ

  • ・ネットの発達により情報が入り乱れる今日、一文でユーザーの心を掴むキャッチフレーズの重要性が増しています。
  • ・いいキャッチフレーズに感情や強いメッセージ性はつきものです。
  • ・長ったらしいキャッチフレーズはもはやキャッチフレーズではありません。
  • ・関連性の高い数値をうまくキャッチフレーズに取り入れましょう。