*本記事は、2ちゃんねる発、佐々木希主演で映画化もされた、風俗に行ったら人生が変わったお話とは一切関係ございません。

おはようございます。完全なる釣りタイトルで始まりました、growth hack japanです。

本日は、Optimizelyのブログで紹介された、A/BテストによるRPVの改善事例をご紹介致します。

今後のA/Bテストの参考としてご覧頂ければ幸いです。

RPVとは

RPVとは、Revenue Per Visitor(訪問あたりの収益)の略語です。

従来のマーケティングであれば最重要KPIとされてきたCVR(コンバージョンレート)ですが、単価を下げれば自然と向上するCVRとは異なり、ビジネスの本質をより正確に計測出来るRPVは、データにうるさい本場シリコンバレーのグロースチームに重宝されています。

本日は、「風俗行ったら人生変わったwww(映画公式サイト)」さながら、大人気子供向けアニメ「VeggieTales」の通販サイトが、「Optimizely使ったら大幅にRPV上がったwww」例をご紹介致します。

サイト全体で、RPVが前年比38%、CVRが42%改善した施策の数々は、皆様の日々のA/Bテストにも応用が可能であるはずです。

カテゴリページ

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上記の画像は、改善前のVeggieTalesのカテゴリページです。

ご覧のように、かなり大きく、目に飛び込んでくるバナーが随所に設置してあり、カテゴリページにとって最も重要な、「どこに行けばどの商品に関する情報が見れるのか」という観点から劣悪なページ構成であると言えます。

この問題に目をつけた改善チームは、「バナーを削除することで、より高いRPVを達成出来る」と仮定し、以下の画像の通り、各商品画像の真上に陣取っていた大きなバナーを取り除きました。

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結果として、各カテゴリページの改善はRPV17.4%の改善(統計的信頼度:95.3%)に結びつき、大きな成功を収めています。

商品ページ

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上記の画像は、改善前のVeggieTalesの商品ページです。

一見するとなんら変哲のない商品ページではありますが、改善チームはヒートマッピングツールを利用し、①スペースの使い方、②ページ内の無駄な要素、③統一性の欠如に問題が存在することを突き止め、以下の画像の通り改善を加えました。

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改善後は、ご覧のように、ファーストビューから関連性のある商品(Related Products)が消え、CTAボタンを含むコンバージョンに直接関連する要素はより見やすくなり、商品詳細のタブの数も3から2へ減少していることが分かります。

結果として、各商品ページの改善はRPV13.9%の改善(統計的信頼度:96.1%)に結びつき、大きな成功を収めています。

決済ページ

商品の購入が決定する決済ページは、正にRPV改善の要とも呼べるページであり、購入からユーザーの気を逸らさないための施策が必要です。

しかし、以下の改善前ページの画像を見てみると、その他のページにも見受けられたヘッダーやフッターがそのまま適用されており、みすみす機会損失を生む抜け穴を作っているとも取れるページ構成になっています。

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この問題に目をつけた改善チームは、「購入を確信させる為の要素(例えば送料無料の文言やサービスの安全性を知らせるための会社概要など)を除く全ての要素をフッター及びヘッダーから取り除くことでRPVが向上する」と仮定し、以下の画像の通り、決済ページからフッター及びヘッダーを削除しました。

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結果として、決済ページの改善はRPV14.3%の改善(統計的信頼度:98.1%)に結びつき、大きな成功を収めています。

ホームページ

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上記のように、改善前のVeggieTalesのホームページには、コンバージョンを高めるための施策と思われる送料無料のバナーが設置してありました

もちろん送料無料のアピールはコンバージョンを高める上で確実に考慮すべきアイテムの1つですが、VeggieTalesの場合、送料無料のバナーによって、今まで獲得してきた多数のフォロワーやいいね!というSNS上の財産を上手にアピール出来ていなかったのです。

この問題に目をつけた改善チームは、①コミュニティ内のコミュニケーションの促進と②社会的承認による安心感のアピールを目的に、単純にソーシャルアイコンを大きくするだけでなく、今までは表示していなかったFacebookとTwitter上のファン数を大々的に公開する施策を取りました。

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結果として、FacebookやTwitter上のファン数が更に拡大しただけでなく、一見コンバージョンとは関係の薄いように思えるホームページの改善が、RPV36.8%の改善(統計的信頼度:95.7%)に結びつき、大きな成功を収めています。

スマホ最適化

以下は、改善前のVeggieTalesのモバイルサイトです。

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ご覧の通り、最適化の「さ」の字も実行されていない名ばかりのモバイルサイトであり、コンバージョンはおろか、モバイルデバイスからはサイトの回遊も困難な状況でした。

この問題に目をつけた改善チームは、至急テンプレそのままのレスポンシブデザインを採用し、モバイルサイトを制作したところ、RPVに28.1%の改善(統計的信頼度:99.1%)が見受けられました。

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昨日の記事「Googleが明かすスマホサイト最適化25の最新ルール」でもお伝えしたモバイルサイト制作の重要性ですが、この事例を見てもその重要性は明らかと言えるでしょう。

最後に

以上、RPVが前年比38%、CVRが42%改善したVeggieTalesのOptimizelyを使ったA/Bテスト改善事例をお伝えしましたが、元記事には、「ホームページに加えた改善を全サイトに適用すれば、更に大きな改善が生まれる」と豪語しており、改善はまだまだ始まったばかりといった印象です。

一方で、成功体験ばかりが語られた本記事ではありますが、(公表はされてませんが、)失敗も多かったことと思います。

100回の内20回成功すればマシと言われる改善サイクルですので、読者の皆様も、本記事を読んで何か気づくことがあれば、根気よく改善に挑んで頂ければ幸いです。