先日の記事が多くの皆様にご好評頂いたようで、執筆者として大きな喜びを感じております。
今後も末永くグロースハックジャパンブログをご覧頂ければ幸いです。
前回の記事で私が最後に紹介した心得、
「時には専門家に頼ってみる」。
こちら、私の身内からも賛否両論多かったのですが、ノウハウなしに小手先のSEO対策で時間やお金を無駄にするよりよっぽど効果的であると今でも確信しております。
一方で、SEO専門の担当者を雇うにしても外注するにしても、やはり信頼出来る専門家に任せたいところ。
本日はそんな需要を考慮して、「SEOを専門家に頼む前に必ず聴きたい7つの質問」をご紹介致します!
1.リンクが最優先事項ですか?
◎:リンクは重要ですが、コンテンツや商品を強化すれば徐々に自然なリンクは増えていきます。
☓:はい。
前回の記事でお伝えしたように、隠しテキストや不自然な被リンク施策に対してグーグルが特に監視の目を厳しくしています。
検索アルゴリズムの詳細はもちろん私にも分かりませんが、上位表示に成功しているウェブサイトに1つ共通することがあればそれは魅力的なコンテンツといえるでしょう。
SEO観点から見る魅力的なコンテンツは、
- ・量
- ・オリジナリティ
- ・内容の一貫性
- ・1ページ1テーマ
などの特徴を兼ね備えています。
やや直接的ではありますが、「リンクが一番効果的ですか?」と思い切って聞いてみましょう。
「コンテンツも重要です」と返ってくれば、「それでは良いコンテンツとはどんなものですか?」と聞き返してもいいかもしれません。
その上で、「コンテンツや商品を強化すれば徐々に自然なリンクは増えていきます」と自信を持って答えてくれるのであれば、安全かつ検索アルゴリズムを良く理解した専門家と言えるでしょう。
2.被リンク施策の詳細を教えてください。
◎:コンテンツや商品を強化して、徐々に自然なリンクを増やします。
☓:人工的な被リンクをとにかく貼り付けます。
どれだけ雄弁な説明でも、この質問に対して「人工的なリンクを構築します」という返答が返ってくれば疑いの目を向けたほうがいいでしょう。
重ね重ねになりますが、不自然なリンクに対する監視の目はいつにも増して厳しくなっています。
せっかく時間と労力をかけて書いたコンテンツが、単純なルール違反でペナルティを受けたらどうでしょう?
質の良いコンテンツもユーザーの目に触れなくては意味がありませんよね。
そうならないためにも、専門家にSEOを依頼する際は、「コンテンツと商品の強化=>自然リンクの斬新的な増加」という考えがリンク施策の軸に据えられているか確認をすることが重要です。
3.コンテンツはどうやって書きますか?
◎:徹底的なヒアリングを行い、貴社と競合の差別化につながるコンテンツを書きます。
☓:テーマだけ頂ければ、あとはライターに全て任せてください。
コンテンツ・マーケティングという流行りに乗っかって、単純にユーザーにとって有用な(そして多くの場合似通った)コンテンツを増やしているウェブサイトが目立ちます。
もちろんユーザーの利益を第一に考えたコンテンツ制作はSEOの最重要課題の1つですが、企業にとってマーケティングは慈善事業ではありません。
自社の強みを理解し、競合との差別化に繋がるコンテンツでなければ、いくら有用なコンテンツでも売上の増加には直結しないのです。
特にライティングを外注する際には、必ずコンテンツの書き方を尋ねましょう。
優秀なライターであれば、まずは企業の強みをあぶり出す徹底的なヒアリングからコンテンツ制作を始めるはずです。
4.手っ取り早く順位挙げられます?
◎:現在の検索アルゴリズムの下では、ただちに上位表示を達成することは容易でありません。即効性を求めるのであれば、リスティングなどのPPC広告をおすすめします。
☓:すぐに順位は上がると思います。
私がウェブマーケティング業界に入る前には、あからさまな被リンク施策で1夜にして上位表示が達成できた夢の時代があったそうです。
もちろん収益の大半を広告に依存するGoogleがのうのうとそんな施策を見過ごす訳がなく(誰も広告にお金割かなくなっちゃいますよね?)、現在SEOに即効薬は存在しません。
(特に上位表示が難しいキーワードで)「すぐに順位は上がると思います」と胸を張る専門家には要注意です。
検索エンジンマーケティングに即効性を求めるのであれば、リスティングなどのPPC広告をおすすめします。
5.解約率ってどのくらいですか?
◎:非常に低いです。なかなか順位が上がらなくても、現状を丁寧に説明する姿勢が評価されています。
☓:(具体的な説明なしに)非常に低いです。
SEOの専門家にとっては耳の痛い質問です。
この質問から分かることは
- ・専門家の手腕
- ・専門家の対応
の主に2つ。
不確実性が高く、まだまだ投資の側面が世間一般的に認知されていないSEOですから、一定の解約率は仕方ありません。
一方で、
- ・なぜ順位が上がらないのか
- ・どのような施策を行なっているのか
- ・企業として何をすればいいのか
などの説明やディレクションがしっかり出来ない専門家は、こぞって解約率が高いように思われます。
解約率から全てが見えるわけではもちろんございませんが、長く付き合うパートナーの資質を見極める良い指標となるでしょう。
6.実際に誰が施策を担当するんですか?
◎:弊社エンジニアの○○が担当します。今度実際に連れてくるので、再度お時間頂いても宜しいでしょうか?
☓:エンジニアが担当します。
SEOに限らず、営業担当者と技術担当者が異なることはよくあることです。
しかし「グレー」と揶揄される業界だからこそ、実際に誰が施策を担当するのかは知っておきたいところ。
信頼に基づいた関係を気づくためにも、
- ・名前をきく
- ・名前をググる
- ・顔写真をもらう
- ・実績を尋ねる
- ・(雇うのであれば)推薦状をもらう
などなど、担当者に関する理解を深めて損はないでしょう。
7. 何をもってSEOの成功を測りますか?
◎:売上の増加です。
☓:順位です。
上位表示を達成すればSEOは成功と考える方がいまだに少なくありません。
しかし、順位だけを成功の基準にしてしまうと、検索ボリュームの低いキーワードでも「成果」としてみなされ、成果報酬制であれば売上に貢献せずとも広告予算が枯渇していきます。
大半の場合、SEOの最終目的は売上げの増加です。
ブランディングの側面もあれど、検索エンジン上での視認性を高めることがゴールではありません。
企業の強みを活かした最適なコンバージョンキーワードは必ず存在します。
上位表示に固執せず、実際に売上に貢献してくれるかどうかで採用や外注を決定することが大切です。
まとめ
- ・長期的なSEOのパートナーを決めるには、その資質を見極めることが重要です。
- ・「リンクをはれば順位はすぐにあがります」といった言葉に惑わされないようにしましょう。
- ・徹底的なヒアリングや丁寧なディレクションなど、可能な限りオーダーメードな対応が可能か確認しましょう。
- ・欲しいのは順位ではなく、売上であるという共通認識を築きましょう。