edited by Takaya Uchida
グロースハックという単語は最近よく耳にするけど、イマイチ意味がわからない!でも、今更グロースハックが何なのかなんて恥ずかしくて他人に聞けない(泣)
そんなあなたのために、「グロースハックに関する最も確実な手引書」と題して計9回連載してきた記事に関するまとめ記事を執筆いたしました。
この記事を読んでいただくことによって、今までグロースハックに関してもやもやしていた箇所も霧が晴れたようにスカッとご理解いただけること間違いなしです!
それでは、Chapter 1から順番に振り返ってみることにしましょう。
目次
・ Chapter 1:グロースハックとは何か?
・ Chapter 2:グロースハッカーに必要な素養とは?
・ Chapter 3:海外の著名なグロースハッカーが必ずおさえる6つのステップ
・ Chapter 4:グロースハッカーが駆使するコンバージョンファネルの使い方
・ Chapter 5:トラフィック獲得に欠かせない12のプル型テクニック(Pull tactics)
・ Chapter 6:トラフィック獲得に欠かせない4つのプッシュ型テクニック(Push tactics)
・ Chapter 7:プロダクトに「売れる仕組みを埋め込む」6つのテクニック(Product tactics)
・ Chapter 8:訪問者に訪問以上の行動を取らせる6つのアクティベーションテクニック
・ Chapter 9:海外のグロースハッカーが最重要視するユーザー保持のための9つのテクニック
・ 最後に
Chapter 1:グロースハックとは何か?
Chapter 1ではグロースハックの定義から振り返りました。
インターネット/ソフトウェアの発達により、実際に手に取ることができる従来プロダクトとは一線を画す、オンライン上のプロダクトを創ることが可能になりました。
この新しい、オンライン上プロダクトはシャンプー等の従来のプロダクトとは異なり、ユーザーがプロダクト体験の向上に寄与できるという最大の特長を持っています。
Facebookのタグ付け機能や追加ストレージを無償提供する代わりにユーザーにプロダクトを広めてもらうDropboxの手法などがまさにこの典型例なのです。
また、インターネット上にプロダクトがあることより、SEOや広告掲載を通じてインターネットユーザーを能動的に自社プロダクトに誘導することも可能になりました。
このことにより、プロダクトのあり方及びプロダクトの流通経路に革新が起こったため、これらの新たな特長を活かしてプロダクトと企業が共に持続的発展を遂げていこうとする戦略が誕生し、これがグロースハックと呼ばれるようになったのです。
グロースハッカー誕生に関する小話とグロースハックの定義に関する詳細はこちら
Chapter 2:グロースハッカーに必要な素養とは?
他の職業と同じように、グロースハッカーにも求められる素養があります。
本章では、グロースハッカーに関する間違った固定観念を3つ、及び真相を4つご紹介しました。
それらは
通説1:グロースハッカーになるためにはコーディングが必要
通説2:マーケターはグロースハッカーにはなれない
通説3:グロースハッカーになるためには非道義的でなければならない
真相1:グロースハッカーは非常に分析力に長けている
真相2:グロースハッカーの能力はT字型である
真相3:グロースハッカーは右脳タイプである
真相4:グロースハッカーは偏執狂である
というものでした。
グロースハッカーにまつわる通説と真相に関する詳細はこちら
Chapter 3:海外の著名グロースハッカーが必ず押さえる6つのステップ
優秀なグロースハッカーの頭の中には、意識的にか無意識的にかは知りませんが、プロダクトを成長させようとするときに必ず通る6つのステップが用意されています。
それは
ステップ1:実現可能な目標設定をする
ステップ2:目標達成度合いを確認するためにデータ分析を用いる
ステップ3:自社の強みを把握して活かす
ステップ4:実験を行う
ステップ5:実験を最適化する
ステップ6:ステップ4、5をひたすら繰り返す
というものでした。
グロースハックとはひとっ飛びで成しうるものではなく、必要な作業を一つ一つ確実に積み重ねて初めて実現できることなのです。
グロースハック達成までの6つのステップに関する詳細はこちら
Chapter 4:グロースハッカーが駆使するコンバージョンファネルの使い方
コンバージョンファネルには階層が3つあることをお伝えしました。
それは
・ ビジターを獲得する – 人々を自社のサイト・プロダクトを訪問させる
・ メンバーをアクティベートする – 人々に所定の行動を取ってもらえるよう誘導する
・ ユーザーを保持する – 人々に自社プロダクトを常習的に利用してもらえるよう、施策を講じる
というものです。
また、それぞれプロダクト毎に最適なコンバージョン率は異なるため、自社プロダクトにとって最適な率を見極めることは常に困難を伴いますが、以下のことを頭に入れておくと助かるかもしれません。
・ 正しい施策を行っている場合、過去のデータと比べて常に今のデータが向上している必要がある
・ 互いにグロースに関するデータを共有できる良き友を見つける
・ ファネル内ではコンバージョン率の各階層が互いに干渉し合うため、ファネルの全体像を常に把握していること
コンバージョンファネルの使い方に関する詳細はこちら
Chapter 5:トラフィック獲得に欠かせない12のプル型テクニック
Chapter 5, 6, 7では3章続けてトラフィックを獲得するためのテクニックを見ていきました。
その中でも、Chapter 5ではプル型テクニック、すなわち人々をプロダクトに惹き付けるためのテクニックをご紹介しました。
12のテクニックとは、
テク1:ブログの活用
テク2:ポッドキャストの配信
テク3:電子書籍や資料のネット上への掲載
テク4:インフォグラフィック(画像)の活用
テク5:ウェビナー(オンラインセミナー)の開設
テク6:会合でのプレゼン
テク7:SEO対策の実行
テク8:ソーシャルメディアの活用
テク9:ハッカソンなどのコンテント開催
テク10:App Storeなどのオンラインアプリマーケットへの出品
テク11:Grouponのようなクーポンサイトの活用
テク12:他のプロダクトユーザーの誘導
というものでした。
12のプル型グロースハックテクニックに関する詳細はこちら
Chapter 6:トラフィック獲得に欠かせない4つのプッシュ型テクニック
Chapter 6では前章に引き続き、トラフィックを獲得する手法としてプッシュ型、すなわちプロダクトを人々に押し付けるテクニックをご紹介しました。
プッシュ型テクニックは多くの場合、人々が消費しているものを途中で遮ることを必要とします。
あなたが提供するのは人々が読みたがるツイートではなく、そのツイートを読む前に表示されるTwitterの広告なのです。
あなたが提供するのは人々が見ようと思っている動画そのものではなく、動画が配信される前にYoutube等の画面に表示される広告なのです。
4つのテクニックとは、
テク1:広告掲載
テク2:クロスプロモーション
テク3:アフィリエイトの活用
テク4:直販
でした。
4つのプッシュ型グロースハックテクニックに関する詳細はこちら
Chapter 7:プロダクトに「売れる仕組みを埋め込む」6つのテクニック
トラフィック獲得のためにプロダクト自体を活用できることこそ、グロースハックの最もエキサイティングな側面の一つです。
プロダクトそのものを活用する6つのテクニックとは、
テク1:オンライン上での友人紹介制度を活用する
テク2:SNS上でのシェアを活用する
テク3:APIの統合を行う
テク4:バックリンクの活用
テク5:ユーザーにインセンティブを与える
テク6:オーガニックの流入を増やす
でした。
6つのプロダクト型グロースハックテクニックに関する詳細はこちら
Chapter 8:訪問者に訪問以上の行動を取らせる6つのアクティベーションテクニック
トラフィックを増やすことに成功しても、そこからユーザーを獲得できなければそれまでの努力に何の意味がありません。
皆さんの目標はトラフィック獲得ではなく、ユーザーの獲得にあるはずなのです。
訪問者をユーザーへとアクティベートするための6つのテクニックとは、
テク1:LPO対策の実行
テク2:コピーライティングを洗練させる
テク3:特定の行動を呼びかける
テク4:オンボーディングの活用
テク5:ゲーミフィケーションの活用
テク6:プロダクトの価格設定
でした。
訪問者をアクティベートするための6つのテクニックに関する詳細はこちら
Chapter 9:海外のグロースハッカーが最重要視するユーザー保持のための9つのテクニック
せっかく獲得したユーザーもコンバージョンファネルの最終段階でプロダクトから去ってしまっては元も子もありません。
穴の開いたバケツにいくら水を汲んでも意味がありません。
まずバケツの穴を閉じる必要があるのと同様、ユーザーを逃さないためにもコンバージョンファネルの底を閉じる必要があるのです。
ユーザーを保持するための9つのテクニックとは、
テク1:段階的にトラフィックを増やすこと
テク2:アハ体験まではスピーディーに
テク3:メールの配信に億劫にならないこと
テク4:アプリの通知機能の活用
テク5:エグジット・インタビューの実行
テク6:レッドカーペットを敷くこと
テク7:プロダクトの価値を高めること
テク8:プロダクト周りのコミュニティ形成
テク9:ユーザーを幸せにすること
でした。
ユーザー保持のための9つのテクニックに関する詳細はこちら
最後に
グロースハックとは新しいプロダクトの見方であり、これを無視してしまうことはプロダクトの成長に自ら障壁を課してしまっているも同然と言えます。
もちろんすぐには成果が得られないかもしれませんが、グロースハックのマインドセットを持った企業とそうでない企業とでは10年後、20年後に差が歴然としてくることでしょう。
プロダクトのグロースのために何が必要なのかということをとことん突き詰めていくことは時として苦しい作業ではありますが、その中から如何に楽しかったり、興奮するような発見をしていくかがグロースハックの真髄と言えるでしょう。