「全員平成生まれの会社、、、のサイトですがユーモアに溢れているので難しい言葉でも抵抗なく入ってくるので勉強になります。」
一見すると何の変哲も無いグロースハックジャパンのレビューですが、実はこれ、「個人ネイルサロンの経営を研究するネイリストのブログ」の「私が毎日チェックしているブログ」という投稿の中で、グロースハックジャパンをご紹介頂いた際のレビューなんです。
(執筆者様、いつもご覧頂き誠にありがとうございます。勝手にリンクを貼ってしまいましたが、リクエストがございましたら至急解除致します。)
「ネイリストさんのブログにグロースハックジャパン!?」と私も思わず目を疑いましたが、注目したいのは「ユーモアに溢れているので難しい言葉でも抵抗なく入ってくるので勉強になります」というお言葉。
グロースハックジャパンをご愛読頂いている皆様から予てより「分かりやすい!」という感想を頂くことが多かったことは事実ですが、まさかIT業界を超えてネイル業界にもその分かりやすさが浸透していたとは、驚きでした。
グロースハックジャパンのようなブログに限らず、ウェブコンテンツを制作する際に、分かりやすい、読者に伝わりやすいコンテンツを書くことは、コンテンツマーケティングの基本です。
私がブログを書き始めてまだ半年ほどしか経っておりませんが、本日は、グロースハックジャパンを通じて学んだ分かりやすいコンテンツを書く為の11つのコツを、私の経験のみに則って紹介したいと思います。
(必要なら)バカになる
頭がいい人(左脳が強い人)は、難しい言葉だらけの、形式張った文章を書きがちです。
決してそういった文章を否定する気はありませんが、文章を読むことがとにかく苦手な私は、どうしても「読みづらい」という印象を抱き、記事や本の途中で読むことを諦めてしまいます。
扱うテーマにもよりますが、大半の読者は天才でも秀才でもありません。
日々の記録ではなく、「読んでもらう」ことを目的とするのであれば、天才でも秀才でもない一般層目線を忘れずに筆を走らせましょう。
手間ではありますが、普段新聞やニュースをあまり読まない人に、出稿前にチェックしてもらうといいかもしれません!
ユーザーの興味関心を把握する
たとえどんなに長く難しい文章でも、興味関心が高ければ読破への心理的ハードルはぐいと下がるもの。
ユーザーの興味関心を把握し、記事に反映することで、コンテンツの分かりやすさは格段に向上します。
ユーザーに迎合してばかりでは媒体としての色がなくなってしまいますが、ユーザーの興味は常に数値で把握しておくと良いでしょう。
例えばグロースハックジャパンでは「ネット系」の情報を扱っていますが、その中でも複数のサブカテゴリーを意識して記事の執筆を進めています。
ノウハウ系
「AARRR」 今更だけど絶対抑えておくべきグロースハッカーのコンバージョンの見方
ブックマークアプリPocketのAA(RRR)の悪いとこ7個と良いとこ4個
グロース志向のコミュニティマネージャーが必ず意識してる21のこと
お前はもう死んでいる」から始めるスタートアップのプレモータム分析
最新アプリ系
フェイスブックの新ニュースアプリ「Paper」のUIが美しすぎる
匿名アプリを凌駕するエゲつないアンチソーシャルアプリ「Cloak」
若年ユーザーを狙うなら絶対無視できないシリコンバレーの最新トレンド
ツール系
海外向けにローンチするなら絶対活用すべきスタートアップデータベース 23選
「売れる」アプリに欠かせない超カッコいいLPテンプレ 10選
開発前に欠かせない超ハイレベルな無料プロトタイプ制作アプリ5選
上記はあくまでサブカテゴリーの一部になり、他にも同階層及び更に下の階層にカテゴリーを設けていますが、カテゴリーに分けてユーザーの興味関心を分析することで、読破への心理的ハードルを押し下げる努力を重ねています。
執筆内容をとことん理解する
「グロースハック」やネット系の情報を提供するグロースハックジャパンの裏の姿が、執筆者森竜太郎のお勉強ブログであることはあまり知られていません。
(もちろんそれだけが理由ではありませんが、)元々はIT業界に身を置きながらネットに関して何も知らなかった森さんに、「もっとちゃんと勉強すれば?」という周囲からの無言のプレッシャーを感じつつ始めた経緯が存在しています。
お勉強ブログを書くにあたって犯しがちな罠が、「執筆内容を完全に理解せず、とりあえず教科書のまとめを書いてしまう」ということ。
つまらない教科書をまとめて面白いコンテンツを書けるわけがないことはもちろん、執筆内容を理解していないがために、結局何を言いたいのか分からず、知識の共有という最大の目的が達成出来ていないという事態に陥ってしまうのです。
お勉強の内容を実践して、その結果を伝えることが一番ですが、そうも行かない場合には、ただまとめるだけではなく、自分の言葉に言い換えて、口頭で説明出来るかどうかを「理解の基準」にしてみると良いでしょう。
SEOとかあんま意識しない
ウェブコンテンツのライティングとなると、どうしても意識したくなるのがSEO。
もちろんSEOを意識しない理由はありませんが、不必要にキーワードを詰め込みすぎて分かりづらいコンテンツを書いてしまっては元も子もありません。
Googleも益々検索エンジンの精度を高め、ソーシャルメディア上のシェアや滞在時間を考慮して検索順位を決定する今、小手先のSEOよりも、ユーザーのためになる文章を書く方がよっぽど効果的ではないかと私は勝手に思っている次第です。
ポイントを分けて説明する
グロースハックジャパンの記事の多くは、「Facebookの高収益を支える「ドラッグディーラー商法」6つの特徴」や「Googleが明かすスマホサイト最適化25の最新ルール」などなど、いくつかのポイントに分けてコンテンツを紹介しています。
この手法は「バズる記事タイトルの書き方」の基本的な要素として認知されていますが、単純にバズらせることを目的としているだけでなく、実際に記事として分かりやすくなる効果が存在すると私は考えます。
「(特にノウハウ系記事の)分かりやすさ」の1つの基準は、「実践に応用しやすいこと」です。
本記事に関しても、ダラダラと要点を明示すること無くほとんど同じ内容で執筆することも可能ではありますが、「11つのコツ」と銘打つことによって、ユーザーは自分が実行出来ていないポイントにのみ焦点を絞ることが可能になり、本記事から何かしらを得て帰りやすい環境を整えているのです。
実際に多くのユーザーは、毎日複数のニュースソースから数多くの記事を講読しており、1文字目から最後の文字まで読む読者のほうが圧倒的に少ないでしょう。
執筆者として一字一句逃さずご覧頂きたい気持ちは十分に理解出来ますが、ユーザー行動を想定し、理解しないことには分かりやすいコンテンツを書けるわけもありません。
記事の一部だけでも実生活で活かしてもらうことを目標に筆を進めることで、ユーザーに「このサイトのコンテンツは分かりやすい」という印象を植え付け、次第にリピーターへと変化してもらう努力が大切です。
1行を短く
前述の「(必要なら)バカになる」でも触れた通り、文字を読むことがとにかく苦手な私が執筆するグロースハックジャパンは、1行1行を極力短く書くことを意識して執筆しています。
前述の「ポイントを分けて説明する」にも当てはまりますが、記事内の区切りを多数設置することで、文字量に圧倒されてしまうユーザーに呼吸する隙を与えている(つもりな)のです。
短い文と途切れ途切れの文章の境目は難しく、馴れていないと思いとは裏腹に読みにくい文章になってしまうこともあるでしょう。
ライティングに馴れていない執筆者の方は、一文の長さを意識して記事を書き進めてみたり、読みやすいと思うブログやニュースを参考にしてみたり、鍛錬を重ねることが大切です。
無意味でも画像を使う
グラフやチャート以外の、正直あまり意味の無い画像をよく文中に挿入しています。
たとえ記事の内容を理解する上で画像が必要無かったとしても、ユーザーに呼吸する隙を与えると言う点で、画像は強い効果を発揮するとの考えに基づいた施策です。
とはいえむやみやたらに画像や動画を挿入しては、サイトスピードに影響が出たり、良いことばかりではありません。
読者がちょっと息切れしそうだなと言うタイミングを想定して、画像を挿入すると良いでしょう。
また、良い画像を探すことに時間をかけると執筆者自身が息切れしてしまうので、程よくテキトーがベストです。
語尾に優しさを
これは僕だけかもしれませんが、「~だ。」、「~である。」といった語尾で終わる学術論文のような文章にはあまり読みやすい印象を受けません。
どうしても機械的かつ高圧的な印象を受け、なんだか読んでいて心地よくないのです。
グロースハックジャパンの記事には、「~です/ます。」、「~でしょう/でしょうか。」、「~ですよね。」で終わる文章が頻発します。
「ノウハウを提供する」というちょっと上から目線の立場にありながらも、語尾に柔らかさを含ませることで、「全然上から行くつもりはありませんよ感」を演出しているつもりです。
文章にリズムを
記事を書き終えた後、僕は必ず声に出して文章を読み直します。
加筆修正の必要をチェックするという意味合いもありますが、声に出すことで、スラスラ読める文章に不可欠な文章のリズムをより強く意識出来るからです。
文章のリズムを決めるのが、語尾、句読点の挿入位置、各文及び各段落の長さなどの要素。
例えば語尾が「~です。」ばかりだとリズムが単調になってしまうので、「~でしょう」や体言止めを挟み、リズムに豊かさを加えています。
文の長さも、1行が長くなりすぎないことを前提に、短い文と長い文を意識的に織り交ぜながら執筆しています。
感覚的な部分が多く、あくまで経験がなせる技ではありますが、一度書いた文章を声に出して読み直すことは、実践頂ければ必ずその効果を実感して頂けるはずです!
要点は強調してあげる
アメリカの大学(文系)では膨大な量の読書を求められますが、私は教授陣からの圧力に屈すること無く、太字部分とその周辺だけを読んで大学生活を乗り切りました。
書き手からすれば一字一句読んで貰いたいという思いも当然ですが、大抵の場合本や記事が発信したいメッセージは、全体の数カ所を読めば理解出来てしまうのです。
ユーザーの気持ちに立ってみても、多忙な読み手からすればパパッと要点だけを持ち帰りたいと考えるのが当然。
目的を最後まで読んでもらうことからせめて要点だけでも持ち帰ってもらうことにシフトして、要点を太字や赤色で強調して上げましょう。
分かりやすいコンテンツを提供しているサービスとしての認識が一度ユーザーに浸透すれば、あとは提供する情報のチョイス次第でユーザーはきっと戻ってきてくれるはずです。
例を使う
聞き慣れないコンセプトを紹介するときは、なるべく身近な例を提示することを心がけています。
例えば「認知的負荷最小化」を紹介した記事では、例として超有名サービスであるPinterest、Pocket、Facebook Paperを用いてこの何とも難しそうなコンセプトを紹介しました。
普段使っているサービスだから分かりやすいということもありますが、聞いたことのあるサービスだから興味が沸くという効果も有り、 読破への心理的ハードルを下げようと意識的に試みた結果です。
最後に
私が真面目に国語の授業を受けたのは、中学校1年生が最後です。
そのため言葉遣いや文章構成は決して規範になるものではありませんが、それでもグロースハックジャパンが「読みやすい」、「分かりやすい」とご好評頂ける理由を自分自身で探る意味も込めて、本記事を執筆致しました。
企業ブログなどのオウンドメディアが盛り上がりを見せる昨今、読者の皆様にも是非ご参考頂ければ幸いです。